Case studyPARK活用事例
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デジタルの活用と徹底した経営の可視化により、着実に収益構造を改善!
中小企業の事例
- 業種清掃業
- 従業員数5名
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BEFORE
- 案件の単価や利益率が低く、営業利益は赤字
- デジタル化への取り組みはほぼできていない
- 取引先からセキュリティや環境配慮への取り組みを問われ、対応に苦慮
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AFTER
- 差別化ポイントをアピールしつつ、きづなPARKで経営を可視化。営業利益の黒字化を達成
- 「DXスタート診断」で自社のDXへの取り組みを客観的に可視化
- 「ESG(環境・社会・企業統治)判定」により経営環境の変化にも対応
活用のポイント
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差別化ポイントをアピールしつつ、きづなPARKで経営を可視化。営業利益の黒字化を達成
清掃業を営む従業員5名の小規模企業。
近年の価格競争から厳しい経営環境に置かれ、売上を上げるためにどうすればよいか、が課題でした。財務状況は営業利益赤字、さらに人財不足から 営業活動も難しい状況。
そこで、まず行ったのは業務棚卸しと改善ポイントの洗い出しです 。自社の強みを生かした差別化戦略に転換したところ、営業利益を大幅に改善できました 。直近3期分の決算数値から、財務基盤と経営成績を単年及び時系列で評価する「決算書3ヶ年分析 」のレベルは「0(債務超過 )」から「6(黒字無借金)」まで7段階。
下から2番目の「レベル1(営業利益赤字)」から、「レベル2(黒字だが不安定)」に改善。自社の経営状態を、マーケットにおける比較もしながら把握し、効果的な戦略を立てることができました。 -
「DXスタート診断」は自社のDXへの取り組みを客観的に可視化
実は、新規の取引先である中規模企業から、取引に必要なこととして、セキュリティ対応や環境配慮への取り組みに関する報告の要請が届きました。
しかし、正直なところあまりデジタル環境の整備や環境対策に取り組んでいませんでした。
近年、大企業を中心にESG(環境・社会・ガバナンス)に配慮した経営への取り組みが進んでいます。さらにサプライチェーンや取引先に対しても、それらの取り組みを求めるケースが増えているのです。
取引先の要望に応えるため、まず、自社のデジタル化への取り組みを可視化するため、きづなPARKの「DXスタート診断」を実施してみました。
これは、中小・小規模企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みについて、(独)情報処理推進機構が示すDX推進に関する指針に基づく29問の質問から、企業のDXへの取り組み状況を可視化するものです。
自社の結果はなんと2.5点…。ほぼ取り組みができていないとの結果が導き出されました。
その結果を基に、自社のデジタル化の推進とセキュリティ環境の強化に着手、さらに苦手だった営業活動にもデジタル技術を導入することで、効率化を促進します。結果的に、DXスコアは38.5点へアップしました。
この「DXスタート診断」は、DX推進体制の整備やデジタル技術の活用、DX人材の育成、ビジネスモデル改革などについて、具体的な質問内容から数値化していきます。DXに向けて取り組みが足りない、遅れていることは何か、課題は何かをみつけることができるのです。 -
ESG(環境・社会・企業統治)判定により経営環境の変化にも対応
そしてもうひとつ、取引先から求められている取り組みである、環境配慮についても検討を進めます。
きづなPARKには、DXと同様に、経営環境の変化への適応度をE(環境)S(社会)G(企業統治)の観点から評価する「中小企業版ESG判定」があり、これを活用しました。
その結果、ESGに関する20項目の質問に答える形で導き出された最初のスコアは2点と低い結果でした。そこで、自社業務において温室効果ガス削減への取り組みや、環境配慮を進める企業を自治体が承認する第三者認証の登録を進めました。
すると、ESGスコアは2点から56点へ大幅にアップ、取引先への報告も問題なく進められたのです。
今後の展望
「利益を上げたい」そんな想いから始めたきづなPARKでの経営可視化と業務改善への取り組みでしたが、地道な活動が実を結び、営業黒字転換を達成できました。
DXやESGなどの非財務情報も重要な経営指標です。財務情報とともに非財務情報の可視化に取り組み、総合的な経営改善の結果、営業黒字への転換とともに、時代の変化にも対応できる経営体質の改善が進みました。
またその過程では、若い世代の成長と定着が不可欠であることもわかりました。
今後は人への投資、人的資本経営にも力を入れていきます。