Case studyPARK活用事例

更新

弱みを強みに!デジタル技術を活用して売上アップと経費削減、CO2削減も達成!

中小企業の事例

  • 業種運輸業
  • 従業員数20名
  • BEFORE

    • 売上が頭打ちで赤字経営から抜け出せない
    • 時間外労働削減に向けて、何から取り組めばよいかわからない
    • 既存事業をベースに、さらに売り上げを上げるためにできることは?
  • AFTER

    • 「決算書3ヶ年分析」で現状を可視化。営業戦略を見直して売上拡大と営業黒字を達成!
    • デジタルを活用した働き方改革を実践、人件費と経費の大幅な削減を実現!
    • 「同業他社比較」で自社の弱みを把握、環境への取り組み強化で差別化!

活用のポイント

  1. 赤字経営からの脱却 - 受注拡大で目指す債務超過解消への道

    設立から半世紀以上、運輸業を中心に事業を拡大してきたこちらの会社は、近年の売上低迷が響き赤字経営が続き、債務超過状態に陥っていました。
    経営改善に向けて何をすればよいのか。まずは経営の現状を可視化するため、きづなPARKの「決算書3か年分析」を実施します。結果は3期連続で「レベル0(債務超過)」でした。
    そこで、まずは売上拡大への施策を展開します。市場分析の結果によると、受注拡大に向けた効率的な手法はホームページでの集約であることがわかりました。訴求力を高めるためにホームページリニューアルを行い、自社の強みをアピールしつつ、セキュリティに関しては第三者認証を取得。さらにリスティング広告の強化により少しずつ受注が拡大し、売上高は前期比で120%を達成! 営業黒字を達成しました。
    しかし、これまでの累積赤字が大きいことから純資産のマイナスは続き、債務超過脱却までには至っていません。現在は債務超過脱却に向け、さらなる売上拡大を目指しています。

  2. 業務効率化とデジタル化で人件費・経費削減への挑戦

    債務超過であると共に、近年、人手不足や社員の高齢化に直面しています。そんな中、働き方改革関連法の施行に伴い、時間外労働時間に上限が設定されることに。運輸・建設業は施行まで猶予期間が設定されましたが、社長はその期限である2024年を前に社員の働き方を見直したいと考えていました。
    改めて「決算数3か年分析」の詳細な内訳を見ると、運輸にかかる燃料費や車両維持費に加え、運転手の人件費等、売上原価、並びに販売費及び一般管理費の割合が大きく、利益を圧迫していることがわかりました。
    そこで、社長ならびに社員が協力し、徹底的な業務の洗い出しと業務フローの見直しを行いました。無駄な作業は削減し、書類管理や勤怠登録など、アナログな業務はデジタル化を進め、どこからでも日報の報告ができるようVPN環境も整備。すると、業務効率化はもちろん、残業時間の削減が徹底され、特に人件費や経費が大幅に削減されました。

  3. 環境への挑戦が利益を生む - 持続可能な未来づくり

    新規顧客の開拓や業務の効率化を進める中で、社長はさらに売上や利益率の拡大を図る手法はあるかを検討します。そこで、きづなPARKの「同業他社比較」を行ったところ、業界中央値企業との粗利率(売上総利益)比較では20%以上のマイナス。売上原価をもっと見直す必要があることが判明しました。
    運輸業を事業の柱とするこちらの会社。環境への配慮が重要であると考え、同じくきづなPARKの「中小企業版ESG判定」を行うと、E(環境)、S(社会)、G(企業統治)のうち、特にE(環境)への取り組みが遅れていることがわかりました。環境負荷の少ない車両の導入やCO2排出量の測定、デジタル技術を活用した効率的な輸送システムの導入によるCO2削減などを具体的に進めることで、排出量削減はもちろん、売上原価の削減にもつながりました。そういったESG経営への取り組みは、対外的にも打ち出すことで、取引先からの評判も上々。新規の取引先開拓時にもアピールポイントとなり、利益率も年々、改善しています。

今後の展望

環境への取り組み内容は自社ホームページで紹介しています。最近は環境配慮型の運輸業であることへの、お褒めの言葉をいただく機会が増えました。今後はさらにESG経営全般に力を入れて、持続可能な経営を目指します。