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3期連続赤字からの大逆転!わずか2年で黒字化&融資獲得!銀行を動かした“経営の可視戦略”とは

中小企業の事例

  • Before

    • 日々の業務に追われる状況で、何から手をつければよいかわからない
    • 新規事業拡大に向けて融資を得たいが、金融機関を説得する自信がない
    • 社長の感覚に頼った経営が続き、経営課題の整理や対策の検討が後回しの状態に
  • After

    • まずは売上拡大戦略を実施!支援ツールで効率的に新規顧客獲得!
    • 「中小企業版ESG判定」で取り組み不足を解消、ESG経営をアピール材料に!
    • 可視化ツールの活用で現状の課題や成長性を検証!

活用のポイント

  1. 売上低迷を打破!営業DXで新規顧客を効率獲得&問い合わせ急増!

    害虫が嫌がる忌避剤や土壌改良剤の製造に加え、再生可能エネルギーの燃料製造や施工管理などを手掛けるこちらの会社。創業から2年が経過し、事業は思うように伸びず、日々の業務に追われる中で経営課題の把握や対策が進んでいませんでした。

    そこで、きづなPARKの可視化ツールを活用して財務状況を分析したところ、なんと、3期連続の営業赤字と債務超過が判明。代表は「感覚的に経営してきたため、何が問題なのか分からなかった」と語ります。さらに財務分析と経営環境のチェックを進めると、売上低迷、業務効率の低さ、DX推進の遅れなど、複数の課題が浮き彫りになりました。

    そこで、最優先課題である売上拡大に重点を置き、市場調査をもとに新規顧客獲得に向けた営業活動を強化。少人数体制のため営業支援システムを導入し、企業ホームページの内容を拡充した結果、問い合わせが急増し、成約にもつながりました。さらにその翌年には営業赤字を解消し、さらにその翌年には債務超過からの脱却も実現することができました。

  2. 「中小企業版ESG判定」で取り組み不足を解消、ESG経営をアピール材料に!

    営業黒字は達成しましたが、現状ではまだ安定経営と言える状態ではありません。主要商材だけでは急速な収益拡大が難しいことから、代表は更なる飛躍に向けて新規事業の構想を検討。しかし、その実現には大きな投資が伴います。金融機関から融資を得られるか確証が持てず、事業拡大に踏み切れずにいました。

    その事業性を確認する上で活用したのが、きづなPARKの「中小企業版ESG判定」です。環境に優しい商材を扱うこちらの企業はESG判定の評価も高いことが予想されるため、それをアピールの材料にしようと考えたのです。ところが、実際の結果は43点と低い結果でした。E(環境)とS(社会)は高得点だったものの、G(企業統治)のスコアが極端に低く、全体としての評価を押し下げていました。その理由は、事業の基盤になる計画的な要素が全く整備されていなかったためでした。

    この結果を受け、新規事業の詳細な事業計画を策定や、5年先を見据えた経営計画の刷新も行います。それによりESGのGはもちろん、EやSのスコア上昇にもつながり、2度目の判定では76点となりました。これに自信を得た代表は、早速事業計画書を持って銀行へ融資の相談をします。そして、ついに大口の融資を獲得することに成功しました!

  3. 可視化ツールの活用で現状の課題や成長性を検証!

    こうした取り組みの結果、こちらの企業はわずか2年で財務改善と急速な成長を実現しました。きづなPARKの決算書分析レポートから、その背景を少し見てみましょう。

    収益性を示すグラフを見ると、2021年時点から売上高が急速に増加しており、原価や販管費を差し引いた営業利益の割合も上昇していることが一目でわかります。

    また、キャッシュフロー計算書では、3年間の資金の流れを確認できます。2021年当時は事業が不振で、借入により資金を補っていました。しかし2023年には、営業活動によるキャッシュフローの拡大とともに積極的な投資活動が行われていることがわかります。一方で、財務活動によるキャッシュフローはマイナスであることから、事業による返済も順調に進んでいると考えられます。事業活動でしっかり稼ぎつつ、将来の成長を見据えた投資と返済も適切に行われている状況です。

    このように、財務情報を3ヶ年で分析することで、多角的かつ具体的な検証が可能になります。

今後の展望

可視化ツールを活用することで、当社の強みや弱みを客観的に把握できました。そのおかげで、積極的な投資が可能になり、成長への希望を持てるようになりました。今後は海外展開も視野に挑戦し続けます。