Case studyPARK活用事例

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経営課題の“真因”を突き止め、会社が激変!黒字化・公共工事の受託増・若手採用を実現!

中小企業の事例

  • Before

    • 売上は横ばいでも営業赤字に…。原因がわからず、どうすれば?
    • 入札時の評点が低い状況を変えたいが、社会貢献活動については何をすれば?
    • 従業員の高齢化が顕著であり、事業の持続性に不安を感じている
  • After

    • 「決算書3ヶ年分析」で経営赤字の要因を突き止め、経営黒字転換を実現!
    • ESG経営の取り組みを強化して、入札時の加点評価が一気にアップ!
    • DX化により熟練技術の継承と若手従業員の採用が加速!

活用のポイント

  1. 決算書3ヶ年分析で見えた“赤字の真因” 現場改革わずか1年で黒字転換!

    水道・設備工事を軸に幅広く建設事業に携わるこちらの会社。創業から約60年、安定した経営を続けてきました。ところが近年、売上は確保できているのに利益率が安定せず、ついには営業赤字に陥ってしまったのです。しかし社長は、その要因が何か見当がつきませんでした。

    そこで、きづなPARKの「決算書3ヶ年分析」で検証することにしました。人件費や各種コストの上昇は想定済みであり、原価に反映されています。また「販売費及び一般管理費」に問題はなさそうです。大きな工期の遅れなど、特殊な事情もありません。他の要因を探すために案件ごとの実績(見積や積算金額、原価など)を確認したところ、ある傾向が確認できました。現場監督により利益率の差が激しく、大きな案件で利益率が低かったため、それが営業赤字の要因であったのです。

    早速、現場ごとの属人的な対応を見直し、利益率の高いノウハウを可視化・共有。すると一気に利益率は改善し、1年後には営業黒字への転換を果たすことができました。

  2. ESG経営の推進で社会貢献評価が向上、入札加点を獲得!

    工事は公共案件も多く、その入札では加点項目があります。例えば経営事項審査や工事成績、新技術の活用などがあり、これらは過去の経験から対応できています。問題は、その他の評価基準である社会貢献活動です。社長はこの社会貢献活動で加点しきれていないことに課題を感じていました。

    その内容を見ると、災害時対応や多様な人材の活用、人権保護、環境対策、事業継続に向けた施策などが示されています。そしてその内容は、実は「ESG経営の促進」そのものでもありました。E(環境)、S(社会)、G(企業統治)に配慮した経営を行うことは、イコール入札時の評価基準を満たすことができる取り組みでもあったのです。

    まずは自社のESGへの取り組みを可視化する目的で、きづなPARKの「中小企業版ESG判定」を行ったところ、得点は28点の低評価…。特にEとSが低かったことから、自社の取り組みを改善したところ、約1年後には37点に改善! 入札時の加点項目として追加できるものが増えました!

  3. DXで技術継承に挑戦!“人”が育つ会社へ進化し、若手採用にも成功

    このように受注は安定し、経営は順調そのものですが、社長には早めに解決しなければならない大きな課題がありました。それは従業員の高齢化です。具体的にすべきこととして、技術の継承と若い世代の採用強化がありました。

    ここで注目したのがデジタル技術です。高齢社員の技術をデジタル技術で可視化し、さらに採用戦略ではデジタルツールを活用する戦略です。しかし、社長を始め、会社全体でデジタル技術の導入には苦手意識がありそうです。そこで、きづなPARKの「DXスタート診断」を実施したところ、20点とかなり低い結果でした。デジタル技術を活用する環境整備から始め、少しずつ業務にも広げ、現在は自社技術の継承に向けた記録やノウハウの共有化を進めています。

    そして、採用についてはホームページで積極的にアピールしたところ、なんと若手社員5名の採用に成功しました

今後の展望

従来のやり方に頼るだけでは、時代の変化に追いつけないことを実感した一年でした。情報の共有やデジタル技術の活用などを通して、自社の次の時代を意識した改善をさらに続けていこうと思います。