Case studyPARK活用事例

更新

休眠顧客が会社を救う!?売上4割減の状況下で建設会社が学んだ“見える化”の威力とは

中小企業の事例

  • Before

    • コロナ禍で売上が大幅減少。売上拡大が急務だが…
    • デジタル化を進めたいが、社内に詳しい人が一人もいない
    • 従業員が働きたいと思う、持続的成長を実現するためには?
  • After

    • 財務の見える化で経営危機を自覚! 積極的な営業により案件化に成功!
    • 「DXスタート診断」により課題を明確化、人材育成を強化し内製化に成功!
    • 選ばれる企業になるため、「中小企業版ESG判定」で自社を客観視!

活用のポイント

  1. 赤字寸前に気づいた発見!財務の“見える化”で休眠顧客の重要性を認識!

    防水や大規模修繕工事を得意とする建設業のこちらの会社。創業以来、約30年にわたり安定した経営を続けてきました。ところがコロナ禍を通して業績が低迷し、コロナ禍3年目には売上高が前年比で40%減! いよいよ営業赤字が目の前に迫ってきました。

    売上拡大に向けて何をすればよいのか。まずは財務状況の可視化を行うため、きづなPARKの「決算書3ヶ年分析」を実施。すると、大幅な売上減を受けても営業黒字を維持していることがわかりました。ただ、その額はかなりギリギリで、このままでは次年度に赤字転落が確実な状況でした。

    緊急性があるため、まずはすぐに取り掛かることが可能な「事業の見える化」を実施。無駄な業務を削減し、スケジュールにバッファーを確保しました。さらに顧客の取り引き履歴を洗い出し、疎遠になっていた顧客へアプローチを開始すると、かつての顧客との間で大規模修繕工事の案件化に成功しました! 現状ではまだまだ余裕があるとは言えませんが、売上はその後も着実に増加しています。

  2. 苦手意識からの脱却!社員が主役のDXで外注費を削減!

    「事業の見える化」の作業を通し、効率化の重要性を認識したものの、何から手をつければよいかわかりません。特に現場仕事が中心の建設業です。デジタルへの苦手意識が強く、社内に詳しい人は誰もいませんでした。

    そこで実施したのが、きづなPARKの「DXスタート診断」です。このレポートでは、中小企業のDXへの取り組みを、4つの観点から評価し、数値化します。こちらの会社の結果は48.0点、その内訳を見ると、なんと「デジタル化デジタル技術の活用」については満点の42.0点中、40.0点でした! 実はデジタル技術はベンダー企業を通して導入が積極的に進められていたのです。

    それにも関わらずDXが進んでいないのは、すべてベンダー企業任せだったためです。社内でDX推進体制の整備やビジネスモデルの改革、さらにDX人材の育成などをしていませんでした。この結果を受け、DX人材の育成に着手して管理業務の内製化を進め、外注費削減を実現するとともに、デジタル技術を活用したビジネスモデルの検討を始めました。

  3. 選ばれる企業になるため、「中小企業版ESG判定」で自社を客観視!

    創業から約30年、顧客に恵まれ安定的な経営を続けてきましたが、社長は数年のうちに社員に事業を継いでもらう検討を始めていました。そのためには、社員が継ぎたいと思う組織にすることはもちろん、社長が交代しても仕事が減らないよう、選ばれ続ける会社づくりも必要です。

    社員からも、顧客からも選ばれる企業になるためにするべきこととは何か。社長が注目したのが、非財務領域での差別化です。そこで、きづなPARKの「中小企業版ESG判定」を実施しました。結果は73点のB判定とまずまずの評価でしたが、その内訳を見ると、E(環境)やG(企業統治)の取り組みが進む一方、人材や職場環境などの要素を含むS(社会)については低スコアであることがわかりました。

    社員向けには休暇の取得推奨や多様な働き方の推進、そして社内教育環境の整備など、働きやすい職場づくりを強化。さらに対外的にも選ばれる企業になるため、ESGに関する第三者認証の取得も準備中です。

今後の展望

これまで無我夢中で事業に取り組んできました。持続可能な経営に向けて、今は事業承継を視野に社内体制を整備していますが、それと並行して海外での拠点立上げも企画中です。まだまだ新しいことに挑戦し続けます!