Case studyPARK活用事例

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「事業も社内体制も古い慣習から脱却! 経営安定化に向けて人的資本経営の実現を!」

中小企業の事例

  • BEFORE

    • 新規事業に挑戦するも売上低迷、営業赤字に
    • 財務管理が徹底できておらず、何が課題なのか把握できていない
    • 経営幹部の退職に続き、ワンマン経営に社員からも反発の声が…
  • AFTER

    • 自社の業務領域を広げて新規顧客開拓を進め、黒字化を達成!
    • 財務の「見える化」を通して属人化を解消。案件管理が合理化され、経費削減を実現!
    • 人材を重要な「資産」と見なす人的資本経営に挑戦、労働環境の見直しを徹底!

活用のポイント

  1. コロナ禍で売り上げ減少、経営も赤字に...徹底した市場調査から新規事業を立ち上げで黒字化を実現!

    空調機器や電気、厨房設備などのメンテナンスを手掛けるこちらの会社。店舗ごとの一元管理を売りにワンストップでのサービスを提供し、着実に事業を拡大してきました。
    ところが、コロナ禍で主要顧客先である店舗事業者からの受託が減少。その穴埋めのために立ち上げた新規事業も赤字が続き、事業全体としても赤字経営に陥りました。きづなPARKにて財務分析を行ったところ、赤字状態を示す「レベル1」との結果でした。
    そこで、自社の立ち位置を見直すため市場調査を実施します。すると、メンテナンス中心のこちらの会社が手掛けていない設備工事に大きなニーズがあることが判明しました。既存事業が振るわない中、設備工事を事業化することを決意。約1年をかけて事業化を進めたところ新規顧客との成約が続いて黒字化を達成! 借入金返済の資金も確保でき、財務状況は「レベル5」へ改善しました!

  2. きづなPARKの「DXスタート診断」を実施して財務の見える化により属人化を解消。デジタル化が進み経費削減にも成功!

    更なる経営改善に向けて財務情報や案件情報を確認したところ、担当者ごとに独自の管理が行われているため、全体としてどこに課題があるのかわからない状態でした。実はこちらの会社、顧客ごとの原価管理や費用の勘定項目などに統一性がなく、財務管理に問題があったのです。
    まずは属人化の解消と全社統一型の財務管理を進めるべく、業務内容の見える化を行いました。その結果、案件によって重複する作業や、アナログな手法に頼った業務が多く、削減可能な経費や労務費があることがわかりました。
    まずは重複作業の整理を行い労務費の削減を図りました。加えて、きづなPARKの「DXスタート診断」を通してDX化への対応状況を幅広く検証し、社内業務のデジタル化を進めます。案件ごとの利益や資金の管理、全体として財務分析が可能になったことに加え、「販売費及び一般管理費」の削減が進み、売上に対する販管費の構成比も毎年5%の削減を実現しました。

  3. きづなPARKの「人的資本判定」を使い、職場環境の課題を可視化することで、今後の改善目標を明確化!

    着実に経営改善を進める中、営業全般を担っていた経営幹部の一人が退職することに。その結果、事業の柱とも言える人材の流出により、営業業務の遂行はもちろん、社内のガバナンス視点からも体制がぐらつき始めることになりました。
    その最たるものが、社員からの不満や反発の声が出始めたことです。人材不足による残業時間の増加に加え、社内体制への批判も多くありました。しかし、たたき上げでここまで事業を拡大してきた社長にとって、社員からの不満や反発の背景、問題点を把握することができませんでした。
    そこで行ったのが、きづなPARKの「人的資本判定」です。これは、働くヒトを資本として捉え、育成や流動性、労働慣行など7つの指標で評価するものです。結果は57点のB判定。平均よりエンゲージメント(従業員の共感)やダイバーシティ(育児・介護休暇や多様な働き方の導入など)、労働慣行(人権ポリシーの明文化や勤怠管理の徹底など)といった指標で問題があることが判明しました。この結果を元に、現在は働きやすい職場環境づくりに向けて改善を進めています。

今後の展望

売上拡大は従業員がいなければ成り立ちません。
人的資本判定で明らかになった課題に対応しつつ、従業員からも取引先からも選ばれる企業になるため、今後はESG経営に力を入れていきます。