きづなPARK PARK活用事例 きづなPARK PARK活用事例

PARK活用事例

更新

売上横ばいから可視化で過去最高利益へ

創業80年・製造業の実践した経営改善事例

中小企業の事例

  • Before

    • 営業黒字だが、売上は伸び悩み...市場縮小も予想されている
    • 人件費・原価の増加により、利益構造が不安定に
    • 慢性的に人材不足であり、特に若手社員が定着しない
  • After

    • 財務の見える化で課題把握!効率化戦略で過去最高の営業利益達成!
    • 流動比率は高く、将来を見据えて積極的な投資方針へ転換!
    • 「中小企業版ESG判定」を活用して働きやすい職場環境づくりを推進!

活用のポイント

  1. 財務の見える化で課題把握!効率化戦略で過去最高の営業利益達成!

    車両や自動車部品の製造販売を行うこちらの会社。創業から約80年、着実に事業を拡大し続け、経営的にも営業黒字が続いています。しかし、社長には懸念がありました。売上は横ばいですが、将来的には市場の縮小が予想されます。また、残業代も含めた人件費の高さや繫閑期の差なども気になっていたのです。
    そこで着手したのが財務の可視化です。きづなPARKの「決算書3ヶ年分析」を活用し、さらに月単位での検証も実施しました。その結果、繁閑期の差による人件費(残業代)の増加や、原材料費の高騰などの問題が浮上しました。
    対策として受注の平準化に向けた納期調整と、顧客への価格交渉を行いました。受注の平準化は残業時間の削減に加え、全体的に工数の余裕が生まれたことで、新たな受注を生むことに。また、価格交渉を通して利益率にも改善傾向が見られ、直近の決算では過去最高の営業利益を達成することができました。

  2. 業務改善を起点に、将来を見据えて積極的な投資方針へ転換!

    さらなる業務改善に向けて注目したのが、不具合や不備を理由とする出戻りの多さです。過去のクレーム分析を行ったところ、ヒューマンエラーが多いことがわかりました。そこで、製造ラインのIoT化をさらに進め、全体としてデジタル化を図ることで、クレーム総数の削減が実現しました。
    これを機に、差別化戦略に悩んでいた社長は、将来を見据えてEV車の受注を増やすための積極的な投資を思いつきます。社内からはベテラン社員を中心に反発もありましたが、これを機に属人化からの脱却と施設のデジタル化を進めました。
    一時は投資額に不安がありましたが、積極投資をしても流動比率は300%台を維持し、短期的な支払い能力として問題ないことがわかりました。今後もこのバランスに留意しつつ、将来的な投資を更に進めていく予定です。

  3. 人材定着に向けた“見えにくい課題”を可視化し、働きやすい職場環境づくりを推進!

    ここまで経営的には順調に改善を積み上げてきましたが、社長にはもうひとつ、近年の人材不足、特に若手従業員が定着しない悩みもありました。
    働きやすい職場環境にするために、何から手をつければよいか。そのヒントを得るために活用したのが、きづなPARKの「中小企業版ESG判定」です。全体としての評価は38点のC判定で、職場環境についてはコンプライアンス・倫理に関する研修機会がないことや、ストレスチェックの実施状況の低さ、女性の労働環境への配慮不足などに課題があることがわかりました。
    これらの取り組みを急ぎ進めたところ、3カ月後の判定結果は63点のB判定まで改善しました。また他の対策として、収益性の改善を経て従業員の給与も増額しました。その結果、従業員からの不満の声は減り、若手従業員の離職率も低下しました。

今後の展望

新しいビジネスモデルへの変革を実施するとき、きづなPARKの可視化ツールはとても参考になりました。今後も客観的なデータに基づき、さらに新しい挑戦を続けていきます。